オーストラリア留学とワーキングホリデーの準備マニュアル。
オーストラリア留学の準備マニュアルマニュアル2017年版

TAFE(テイフ)、専門カレッジ

留学カウンセラーこの項目ではオーストラリアの職業教育機関であるTAFE(テイフ)と専門カレッジについてご説明します。
オーストラリアでは職業教育学校をVocational Education & Training(VET)と呼んでいます。その中心となる各州が運営する州立TAFE(テイフ)は規模が非常に大きく、大学並みの規模を持ち、数多くのコースを設定しています。アメリカで言うコミュニティーカレッジに似ていると言えるでしょう。日本人の留学生に是非このTAFEの存在を知っていただきたいと思います。
オーストラリアの職業教育校(VET)分野は実践重視施策によって大変幅広い資格を提供しています。留学生の統計から見ますと、2011年には11万9,318人の留学生がオーストラリアのVETコースに入学しました。最も多かった留学生の国籍トップ3は、インド、ネパール、タイでした。 職業教育機関の学生は一般的に下記の特徴があります。
● 仕事に直結した実践的技能を身に付けたい学校修了者
● 代替入学方法で大学入学を目指す学校修了者
● 自分の職能をさらに向上させたい労働者
● 仕事に使える実践的技能を身に付けたい大学卒業者
● 個人的な興味や趣味を学びたい人々

職業教育機関の学校組織

オーストラリアの職業教育は公的または私的に出資設立された多種多様な訓練機関や企業によって行なわれています。
そのVETの教育機関は主に3つのタイプがあります。
● TAFE教育機関
● 私立専門学校
● セカンダリースクール
 

1. TAFE(テイフ)- Technical and Further Education

オーストラリア国内には60以上のTAFEが職業教育を行っています。これらのTAFEはすべて政府が出資した公立で、義務教育後の教育や訓練、そしてほとんどが大学よりも実践的な内容に焦点を絞ってコースを提供しています。各TAFEは独立した教育機関で、それぞれが独自の校舎、コース、教師、職員によって運営されています。
TAFEは大学よりも多い学生数の学校もあります。例えば都市にあるほとんどのTAFEは5万人以上の学生がいるのです。学生は大学と同じようなTAFE施設を利用することができます。さらにTAFEは多くのキャンパスを持ち、時には各産業や地域の施設を利用している場合もあります。
いくつかのTAFEはオーストラリアでも最大規模の語学学校を併設しています。また時には大学の一部となっているTAFEもあります。例えばビクトリア州のひとつを除くすべての大学にTAFE部門があります。TAFEコースは、特にディプロマの場合、留学生が大学の学士過程へ編入するためのパスウェイとして利用されています。
いくつかのTAFEでは提携大学を通じて大学学位を提供したり、TAFE独自の学位を提供しています。  

2. 私立専門カレッジ

職業教育コースを提供する登録学校はおよそ5000校にのぼります。これらの私立専門カレッジは、ひとつの専門分野の特殊なコースを提供する小さな学校からTAFE機関と同じような大規模な私立専門カレッジまで幅広くあります。
留学生に最も人気のあるコースはビジネスやインフォメーション・テクノロジーに関する分野です。
TAFEと同じように、これら専門カレッジも職業教育資格取得後の大学編入を提供しはじめてから、特に留学生の間で進学目的のパスウェイとなる学校として人気があります。そして、これらの私立専門学校でも提携大学を通じて大学学位コースの提供や独自の学位を行っているところもあります。

3. セカンダリースクールでのVET

オーストラリアのセカンダリースクールの95%がシニアレベル(高校)の学生にシニア・セカンダリー・プログラム(高校教育課程)の一環としてVETプログラム(職業訓練)を提供しています。つまり、高校教育の一部としてVET資格を取得できるようにし、実践的な職業的技能を身につけられるようにしています。
2008年には、オーストラリアの高校で34万7400名の学生がVETプログラムを取っています。つまり学生は高校卒業資格の勉強とともに、仕事に直結した内容を学び、見習いや就職へと繋がっていくのです。
 

職業教育コース(VETコース)

VETを提供する学校はサーティフィケート1から学士、グラデュエイト・サーティフィケート、時にはグラデュエイト・ディプロマまで幅広いコースを提供しています。
下記にオーストラリアで人気のあるコースをご紹介します。
●ビジネスとマネージメント
このコースは非常に広い分野にまたがります。VETのプログラムではインフォメーション・テクノロジー、フロントライン・マネージメント、ホスピタリティ、マーケティングなど多くのコースを提供しています。
●コミュニティ・サービスとヘルスケア
様々な地域サービスを提供している組織で働くことを希望する学生に向けたコースで、サーティフィケート1からディプロマレベルまで提供されています。また中には、地域サービスで、主に地域の人々との交流に関わる労働者に向けたものもあります。
●コミュニケーションとインフォメーション・テクノロジー
このコースは将来通信技術分野で働く際に必要な詳細な知識や技能を提供しています。
●デザインとアート
このコースはこの分野を選んだ学生に理論的、実践的な学習と、仕事や企業経営ができるような訓練しています。
●エンジニアリングと建築
このコースでは、エアコンや冷凍設備、カーペット、デザイン、土木工学などの建築やエンジニアリング分野に関する様々な資格を取得できます。
●ホスピタリティとツーリズム(観光関連産業)
これらのプログラムは飲食関連業、接客業、旅行業といった分野の責任者となれる人材を育成します。
●土地管理、農業、漁業、生花業
この分野のプログラムは、雨水流域管理、土地管理、上下水道管理、牧場経営、保全業務、土壌管理、害虫駆除、動植物管理、再緑化と土地再生、保全地域管理、自然管理などの仕事に繋がる人材を育成します。
●スポーツとレクリエーション
スポーツやレクリエーション産業などでの幅広い分野の就職を目指す学生に向けたプログラムです。学生は運動プログラムの基礎的知識やリーダーシップとモチベーション、スポーツ・マーケティング、栄養学、リハビリテーション、個人トレーニング、心理学などを学びます。  

オーストラリアのVET資格

VET分野では8つの資格があります。
資格 期間
サーティフィケート 1 Certificate I 3〜6ヵ月
サーティフィケート 2と3 Certificate II and III 6〜12ヵ月
サーティフィケート 4 Certificate IV 1年
ディプロマ Diploma 1〜2年
アドバンス・ディプロマ Advanced Diploma 2〜2.5年
ヴォケーショナル・グラデュエート・サーティフィケート Vocational Graduate Certificate 6ヵ月
ヴォケーショナル・グラデュエート・ディプロマ Vocational Graduate Diploma 1〜1.5年

サーティフィケート
サーティフィケートレベルのコースは下記の内容を目指しています。
● 就職や進学を目指す受講者を準備させる
● 国内産業基準に合った技能と知識の習得の認定 サーティフィケート1と2は職業的な技能や知識の基礎を習得した学生を認定する資格で、サーティフィケート3と4は様々な職業での技能認定証に相当します。これらの資格は学生が就職や選択した分野でさらに高いレベルの学位へ進む準備ができていることを示すものです。

ディプロマ
ディプロマコースが目指すものは下記の内容です。 ● 基本的な考え方と複雑な技術分野において技能と知識を習得
● 幅広い技術と管理分野において自発性と判断力持っていることを認定
さらに、アドバンス・ディプロマはより専門的な資格で、より複雑な技能や知識、そして高い責任能力を表します。
また、TAFEや専門学校の一部ではディプロマレベル以上のプログラムも行っています。  

入学基準と費用

オーストラリアのVET資格は近年留学生に人気となっています。入学基準は教育機関やコースによって大きく違います。
一般的にはサーティフィケートレベルコースに入学する場合に学生は下記の条件を満たすことになります。
● オーストラリアの高校の10〜12年生と同等修了資格を持っていること。(日本で教育を受けた場合は高校1年修了以上または高校卒業以上の資格)
● 英語能力がIELTS 5.5以上またはTEFL paper baseで530〜550点または、同等レベルの英語力証明があること。
RPL
上記サーティフィケートレベルの入学基準には受講する分野の産業で過去のトレーニングや職業経験が考慮される場合があります。この手続きはRecognition of Prior Learning (RPL)と呼ばれています。RPLは受講者が海外を含めどのようにまたはどこで身に付けたかに関わらず、知識は技能を単位として認定が受けられるものです。これは下記のような機会で技術習得したことが含まれます。
● 前に学習したもの (学校、専門学校で行われたコース、アダルトエデュケーションクラスや仕事場でのトレーニングプログラム等)
● ワークエクスペリエンス − 職業体験 (有給または無給の仕事)
● その他の経験 (例えば余暇やボランティア等) RPLを得るためには、学生の知識や技能が習得する分野においてその資格取得の評価基準と学習成果に合っているかが重要です。VET教育機関では、RPL評価によって正規資格となるか、一部修了の証明書となるかが決まります。
RPL評価についての詳しい内容は入学を希望する教育機関に確認する必要があります。また、Assessment-only Registered Training Organisationsでは無償で学生の技能や経験を審査してくれます。
留学生のVET費用
コース費用はコースや教育機関によって大きく違います。一般的な案内として、留学生の授業料は年間A$5.500〜A$18,000くらいです。授業料の平均はおよそ年間A$10,000となっています。

 

VETシステムの品質保証

職業教育(VET)の質はAQF(オーストラリア資格制度)とNTF(国内トレーニング制度)によって保証されています。

Australian Qualifications Framework (AQF = オーストラリア資格制度)

オーストラリア資格制度 (AQF)はVETシステムの高い質を保証する基本となっています。オーストラリアではこのひとつの資格制度で高校卒業資格から博士号までを体系付けています。
AQFは次のような特徴があります。
● オーストラリアのすべての資格は相互に関係し、認知しやすく、教育認証を行う質を保証する国内制度。
● 生涯学習を途切れなく促進する多様性のある教育訓練システム。
● 資格は高校から職業教育校、大学などの高度教育機関から発行。
● すべての資格は国内で共通に認知されることを保証。
この資格制度では、最初に説明したサーティフィケートからヴォケーショナル・グラデュエイト・ディプロマまでの8つのVET資格があります。これらの資格取得に問われる能力基準の構成は、明確に規定され、また広く産業から承認されています。
学生が資格基準の一部を修了している場合には一部分修了の証明書が与えられます。その学生が最終的に残りの部分でも基準を満たしたと評価されれば、資格を得られるのです。
National Training Framework (NTF = 国内トレーニング制度)
AQF制度に加え、NTFはオーストラリア国内において高い質のトレーニングを行う目的で設置されています。この制度は、1997年にでき、VETシステムの中においての産業、教育機関、産業団体の各役割を明確に定義しています。 NTFには2つの主要な構成要素があります。
1. National Training Packages (NTP = 国内トレーニング包括案)
特定された産業で必要とされる技能、知識、能力評価を詳細に示した各産業用仕様書です。 2. The Australian Quality Training Framework (AQTF =オーストラリア高度トレーニング制度)
この制度はオーストラリア全土の職業訓練教育サービスを保証する国内基準を示したものです。このAQTFがすべての登録された訓練機関とその発行する資格がオーストラリア全土で認知されることを保証しています。

高度教育へのパスウェイ

VETシステムの主な長所には高度教育機関への進学の道を提供することやより専門的な職業教育を行うところにあります。オーストラリア資格制度の資格は職業教育校と大学の各学校間で相互に学習経路を連結させてできています。
これは下記のような教育機関分野が相互に繋がることで進められています。
● 高校での職業教育
高校が職業に関する授業を行うことで高校卒業資格とサーティフィケート1〜4資格の取得を可能にしています。
● 登録職業教育校と大学間の単位認定や進学
効率的な進学プログラムと最大限の単位認定が可能となっています。
● 学習履歴の認証 (Recognition of Prior Learning – RPL)
過去の教育やトレーニング、仕事、社会経験を通じて得た個人の知識や技能を評価し、資格取得へ向けた単位認定を行うものです。 また一方で、大学から職業教育機関の資格取得へのパスウェイも次第に人気を得ています。これは学生が産業分野の経験を通じて就職機会を広げるために役立っています。  

オーストラリアの職業教育(VET)の利点

職業教育校にはいくつかの重要な利点があります。
○ 訓練後に学生はたくさんの就職機会を得ること。
○ 学生に多くの就職機会を与え、資格をもとに収入を増やすことが可能。
○ 産業での経験者を指導者とすることで、実践的で専門的技能を高めること。

職業教育課程の仕事に密着した実践的な内容は英語力の低い学生の負担を軽くしています。これは、語学力の低い学生が高度教育機関への進路を希望した際に、その前段階として、彼らの語学力を上達させる機会を与える場になっているということです。

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